納付猶予制度、利用するべき?
学生の頃は収入が無くて国民年金を払えない人も多いと思います。アルバイトをしてでも、払うべきでしょうか?免除制度を利用すると10年猶予されます。いつ払うのか、だれが払うのか、実は節税にもつながるカラクリがあります。親の節税になることもあるので、解説していきます。
学生や収入が無い時に免除制度を利用した場合
学生時代や収入が無い時に国民年金を払えず、免除制度を利用した方は、その期間の年金を追納する際に、節税効果を得ることができます。追納した金額は、その年の社会保険料控除の対象となり、結果的に税金(所得税・住民税)を減らすことができるのです。
具体的な節税効果
例えば、2年間分の国民年金を追納して約40万円を支払った場合、年収300万円の方なら約8万円、年収500万円の方なら約12万円の節税になるといわれています。所得が多いほど、所得税率が高くなるため、節税効果も大きくなります。逆に、所得が少ない場合は節税効果は小さくなりますが、それでも税金を減らすことができます。
親が扶養している学生の国民年金を払ってあげる場合
また親が扶養している学生の国民年金を払ってあげることで、親の節税にもつながります。これも追納と同じく、その支払った金額が社会保険料控除の対象となり、税金が減る効果があります。家族全体で節税効果を高めることができるので、一石二鳥の方法と言えますね。
所得に応じた節税効果の違い
所得が多いと、税率が高くなるため、国民年金の追納による節税効果も大きくなります。例えば、年収が高い方が追納をすると、その控除額が大きくなり、結果として支払う税金が大幅に減ります。逆に、所得が少ない場合や非課税の方は、節税効果が小さくなりますが、それでも追納することで老後の年金額を増やすことができます。
在学中に、アルバイトをして無理して払うのはNG
筆者は、所得が少ないうちは、無理して払うのをおすすめしません。支払いも大変なうえに、節税効果が薄いからです。卒業後、少し経って所得が安定してから払うのがよいでしょう。あまりぎりぎりにすると、猶予期間を過ぎてしまったり、結婚や出産など、ライフスタイルの変化で、支払いが大変になることも予想されますので、少し余裕を持った計画を練るのがおすすめです。
国民年金の追納は賢い節税方法
国民年金の追納は、節税効果があり、将来の年金額を増やすことができる賢い方法です。学生時代や収入が無くて免除制度を利用していた方、または扶養している学生の国民年金を親が払ってあげることで、家族全体で節税効果を高めることができます。家族で相談して、一番効果的な追納方法を話し合ってみましょう。
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