不登校の息子の高校受験…どうしたらいいの?

お金と時間

不登校からの脱出

近年、起立性調整障害などで、不登校となってしまうお子さんが多く、筆者の息子もその一人でした。成長期によくみられる自立神経不調によるものだそうです。ちょうど中学生のころで、高校進学も控えていたので、本当に心配で不安な日々を過ごしました。ほとんど中学校に通えていなかった息子が、どのようにして高校進学をしたのか、またそれに掛かる費用はどの程度だったのか、同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。

高等専修学校

不登校の子が多く選ぶのは「通信高校」や「定時制高校」ではないでしょうか。自分に合う勉強スタイルを選べる オンラインでの自宅学習や週1~5日の通学を選べたり、午後から授業が始まる時間割を選んで、自分のペースで高校生活を送ることができます。私と息子も、最初は通信制の高校を検討していました。しかし、「通信」という自由なメリットの半面、勉強する強い意思がないとサボってしまう、人と触れ合う機会が少ないなどのデメリットは大きく、特にサボり癖のある息子には向いていないような気がしていました。

そこで知ったのが「高等専修学校」でした。高等専修学校は中学校を卒業した人が対象で、「サポート校」に近い手厚いケアを受けながら、高校卒業の学歴も取得でき、大学への進学も可能なのです。イメージとしては「商業科の私立高校」に近い内容で、筆者の住む神奈川県の私立高校の助成金も対象でした。

個性を生かせる私立高校

とても手厚いケアが受けられ、息子のような子にはピッタリだと思う、と当時の担任に勧められたのですが、シングルマザーの筆者としては、公立高校に通ってもらい、学費を節約したかったという本音はあります。しかし息子はこの高校に通いだして少しずつ不登校を脱却しつつあります。例えば授業開始時間が1時間遅く、帰宅時間も1時間短く、などといった配慮があり、足りない授業時間は夏休みに補うこともありました。先生方も、通う生徒たちも不登校生徒に慣れているため、休んだ後の登校も気まずさなどは無く、優しい雰囲気が印象的だったようです。いろんな個性を持った生徒たちが、それぞれの個性を生かせる学校だと思いました。

実際に掛かった学費

気になる学費ですが、やはり、普通の私立よりも若干高額ではありました。左の図のように、筆者の場合(神奈川県)授業料が最大456,000円の補助が受けられますが、授業料に対しての補助金なので、実際受け取れたのは下図のように432,000円です。私立高校は授業料以外の名目でかなり費用が掛かるため、初年度は入学金など(補助10万を使っても)35万円ほどの自己負担となりました。

そのほかにも制服代、PC代、修学旅行積立代など、かかる費用はありますが、ここは公立高校でも必要になる費用なので比較は省略します。(公立高校の方が、若干費用が安い傾向にあると思います。) 

それでも、選んでよかった

「実質学費無償化」と謳っても、私立高校の学費は公立高校と比べるとかなり負担となります。3年間トータルで100万円ほどの差は出るでしょう。それでも、不登校の息子にはありがたく、心強い学校のサポートと先生方の支援を受けることができました。

まとめ

息子はいま、学校生活を楽しみ、資格取得に励み、進学を希望するまでに成長しています。もしも中学の頃に学習重塾に多額の投資をし、公立高校の受験を目指したかもしれないと思うと、私立高校の学費は高いものではないのかもしれません。私たちが若いころは「進学校」や「普通科」を目指すのが当たり前でしたが、大人になった今、「商業科」や「専門性」に特化した高校に通い簿記などの資格を手に入れた友人は、転職を有利に進めています。「商業科」は勝ち組だったのです。

今、不登校で悩んでいる中学生をお持ちの方がいらしたら、こんな考え方もあるよと安心していただけたら幸いです。「普通」にこだわらず「個性」を生かせる高校がきっとあるはずです。

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